記念誌制作・社史づくりのノウハウが分かる物語イメージ

【登場人物】
山田和夫……都内の企業に勤める28歳のサラリーマン。営業部に所属している。創立50周年に向けた記念誌制作担当者に任じられた。
岡本雄介……42歳男性。かつて編集プロダクションに勤めていたが、脱サラして喫茶店のオーナーに。マスターとして店に立つ毎日を送っている。

記念誌制作物語:第六回 記念誌づくりスタート!-01

2016/07/11

「えーと、何々? 『まずは制作にどれだけの時間を割けるかを考えて、どのような記念誌を作るのか考える――』と。そうはいってもなぁー」

ある日の昼休み。山田が岡本の店のカウンターでコーヒーカップを片手に、何やら一冊の本をめくっている。ほかに客がいないのをいいことに声に出しながら。

カバーに『記念誌の作り方』という文字が印刷たその本をカウンター越しにちらっと目をやった岡本の顔になぜか一瞬驚きの表情が浮かんだが、すぐにいつもの無表情に戻った。

「できるだけコストを抑えたいから、できるところは自分でやれっていうんだよね。デザインと印刷はいつもパンフレットをお願いしているデザイナーさんと印刷屋さんにお願いすることになったけど、そのほかは俺がやらなくちゃならないんだよ。でも、この本を読む限りだと、工程がたくさんあって、やっぱり素人には難しそうなんだよね。『企画立案』に、『資料収集』『目次案作成』。それと、『原稿執筆』『原稿整理』『関係各所への内容確認』とか何とか。他にもいろいろ書いてあるけど、全く何をやればいいのやら」

「記念誌の作り方」本イラスト

そんな山田のボヤキにコーヒーカップを乾拭きしながら「そうですね」と答えた岡本は、表情だけ見ているとこの話に全く興味がなさそうだ。そんなことに構わず山田は話を続ける。

「この前、部課長連中と記念誌についての第一回目の定例会議があったけど、誰もどんな記念誌にしたいかなんて考えてないし。社長も漠然と『企業のイメージを高めるいいものを』とだけ言っているみたいで、どんな記念誌にすればいいのかすら、わからないんだよね。大体記念誌なんて本屋に売ってないから、見本になるものもないし」
「そうですね」
「マスター、やっぱり俺、自信ないよ。この本を読んでも、どういう記念誌が自分の会社にピッタリかなんて書いてないし。あー、どうしようー」

困り顔の山田に対し、「やれやれ」というような表情を浮かべながら岡本がつぶやいた。

「図書館で記念誌が見られるらしいですよ」
「そうなの?」

山田の表情が少し明るくなった。

【著者プロフィール】
本間 幹(ほんまもとき)/「本間制作室」の編集、ライター担当。1973年、東京都生まれ。大学卒業後、出版社、広告制作会社勤務を経て、2006年、編集プロダクション入社。旅行誌、情報誌を中心にディレクション、編集、取材、執筆業務に従事する。2011年に編集プロダクション「本間制作室」立ち上げ。現在、ビジネス誌や記念誌・社史の制作に携わる。

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