記念誌制作・社史づくりのノウハウが分かる物語イメージ

【登場人物】
山田和夫……都内の企業に勤める28歳のサラリーマン。営業部に所属している。創立50周年に向けた記念誌制作担当者に任じられた。
岡本雄介……42歳男性。かつて編集プロダクションに勤めていたが、脱サラして喫茶店のオーナーに。マスターとして店に立つ毎日を送っている。

記念誌制作物語:第九回 記念誌づくりスタート!-04

2016/08/01

「どうでしたか?」
「演奏の技術とかはよくわからないけど、確かにドラムが曲をコントロールしているように感じるね。まさに縁の下の力持ちっていう感じ」
「同じアルバム4曲目の『Drum Thunder』や5曲目の『Blues March』の方が派手なドラミングが聞けます。こちらも確かに名ドラマー、アート・ブレイキーの素晴らしさが堪能できますけど、僕は、サラッと聞いただけでは馴染みすぎていてその凄さに気付けない『Moanin’』のドラミングに惹かれるんです」
「なるほど。渋いね、マスターは」
「だけど本当に凄い仕事ってそういうものじゃないでしょうか? 目立たない普通の仕事が凄かったり。職人さんの仕事みたいな感じでしょうか? 一見、派手で凄そうでも、単に奇を衒っているだけということもありますしね。僕が目指しているのも、他では飲めないような飛びぬけて美味しいコーヒーではなく、普通に美味しいコーヒーです。でも、それが難しい――」

 

縁の下の力持ち

 

ちょっとしゃべりすぎたなと気付いたのだろう。岡本は少し下をうつむきながら、突然口をつぐんだ。

「そういうものかもしれないね」と山田。

そして、続けて言った。

「でも、そういう仕事って、やっぱりなかなか評価されないんだよなぁー。もちろん誰からもすごいと認められる仕事をする人は会社にとって大きな価値があると思うけど、表に出ないような地味な仕事の中にも、凄い仕事、欠かせない仕事ってあるよね。そういう仕事をする人も企業にとっては大切な人材だと思うんだけどなぁー」

【著者プロフィール】
本間 幹(ほんまもとき)/「本間制作室」の編集、ライター担当。1973年、東京都生まれ。大学卒業後、出版社、広告制作会社勤務を経て、2006年、編集プロダクション入社。旅行誌、情報誌を中心にディレクション、編集、取材、執筆業務に従事する。2011年に編集プロダクション「本間制作室」立ち上げ。現在、ビジネス誌や記念誌・社史の制作に携わる。

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